藤田です。
職務経歴書を書くにあたって難しいことは、職務経歴書には答えがないということです。募集企業や採用担当者、または企業内での役職など立場によっても、求められる職務経歴書は違います。
ただし、答えがないかわりに職務経歴書を書くにあたっての注意点はあります。
どんな職務経歴書が印象が良く、どんな職務経歴書が印象が悪いのか、それらを前もってクリアすることにより通過率はグンと高まります。
ではどのような職務経歴書が印象が良く、どのような職務経歴書が印象が悪いのか。それぞれについて具体的なポイントをまとめてみました。
職務経歴書では批判的な表現は避ける
職務経歴書では批判や言い訳、評論などの表現は避けてください。
不満があって会社を辞めるとなると、どうしても批判的な表現をしたくなるものですが、それを職務経歴書で書いてしまうと採用担当者の印象がよくありません。
直接的な言い訳でなくとも、言い訳と見られるような表現を書くのもやめてください。言い訳によって自分を必要以上に正当化してしまうと、人間関係や組織での活動に問題がありとみなされ、見送りになる可能性が高くなります。
多くの場合の退職には不満はつきものですが、批判的な文章にして表現することは避けるのが無難です。
また自己PRに、自分を大きく魅せようと評論的な書き方をする方もいますが、それも避けてください。あなたの上司となる人に評論的な言い方をしても、多くの場合はマイナスのイメージしかもたれません。
また難しい言葉や表現、語句などを使い知的な面をアピールしようとしても無駄です。
あなた以上にビジネスの経験と知識を持っている相手ですから、あなたにとって不慣れで、無理な言葉を使い表現しても、相手がそれを求めていなければ無駄です。
常に適切な表現を心掛けて職務経歴書を完成させてください。
職務経歴書で求められるのは「客観性」
職務経歴書で求められるのは主観的な内容ではなく、客観的な内容です。意欲をアピールすることは職務経歴書を書く上での、大事な要素のひとつではありますが、主観的な内容よりも客観性を大事にした職務経歴書を作成してください。
客観性を重視した職務経歴書というのはどのようなものかというと、数字など客観的事実に裏付けられた職務経歴書のことです。
職務経歴書があなたをアピールする書類であることは間違いないのですが、職務経歴書はあなたの意欲や意見を述べる書類ではなく、あなたの客観的事実がまとめられた書類です。
あなたの能力や経験を他人に対して、客観的事実で裏付けしアピールする書類です。そのため「自分の職歴は他人にはどのように見られているのか」を意識することが非常に大事です。
採用担当者が職務経歴書の体裁でみるのはどこか
採用担当者が知りたいのは、書類の中身であることは間違いありませんが。客観的で簡潔にまとめられており、わかりやすい書類であるかどうかもみています。
書類のつくりかたひとつであなたのスキルや能力は採用担当者に評価されているのです。
採用担当者はあなたの書類に目を通す時に、主観的な内容だけが述べらているのではなくて、客観的な事実が述べられている書類となっているかどうかもしっかりチェックしています。
具体的には下記の3点の内容を見ていると言っても差し支えないでしょう。
・客観的に物事を捕らえられる人物であるか
・要領よく簡潔にまとめられわかりやすく伝えるスキルが備わっているか
・誠実であるか
職務経歴書は市販品を使わない
履歴書でセットで職務経歴書を書くための書類が付属していることがありますが、市販のものを使うことは避けた方が良いでしょう。
市販の職務経歴書を使うと、スペースの関係で採用担当者にあなたの魅力を存分につたえることが出来ません。あなたオリジナルの職務経歴書を書くことが基本です。
職務経歴書をつくる部分から、採用ははじまっています。常に採用担当者を意識して職務経歴書を書くように心掛けましょう。
採用担当者に悪いイメージを持たれる書類とは
・何行にもわたってだらだらと文章が書かれている=「長過ぎる」
・中身がなくスカスカな職務経歴書=「短すぎる」
いずれの場合も採用担当者の手に渡った時点でお見送りになる可能性があります。好印象をもたれる職務経歴書は「要領よく簡潔にポイントがまとめられている書類」です。
採用担当者にアピールしたいがために、だらだらと長い文章を書いてしまうとかえって悪い印象を与えてしまいます。
また短すぎても、採用担当者には、素っ気なくやる気のない印象を与えてしまいます。
採用担当者に良いイメージをもたれる書類にする為の3つのポイント
採用担当者の目に留まる書類をつくるためにはどうしたらいいのでしょうか?ポイントは3つです。
1:各項目のはじめに見出しを付ける
2:適宜数字を取り入れるなど客観的事実として裏付け、具体的な内容にする
3:程よくスペースをあけ、程よく埋める
それぞれ下記に解説していきます。
1:各項目のはじめに見出しを付ける
職務経歴書は「職務要約」「職務経歴」「活かせる経験、知識、スキル」「自己PR」から成り立っています。採用担当者が、一目で今どこの項目を読んでいるのか分かる内容にしましょう。
2:適宜数字を取り入れるなど客観的事実として裏付け、具体的な内容にする
採用担当者があなたの行動を具体的にイメージできるために、客観的事実としての数字を取り入れることはわかりやすい職務経歴書を書く上で必至といって良いでしょう。
また数字をいれることで採用担当者が具体的な仕事のイメージを持ちやすくなります。ただし事実だけを並べた職務経歴書もいけません。
事実だけが並べられた書類は、採用担当者の目に「意欲に欠ける」と思われたり「自己PRするスキルがない」と思われてしまいます。
採用担当者は、採用活動にのぞむ時に具体的な仕事をしてほしいイメージをしながら取り組んでいます。採用担当者がしてほしい仕事のイメージに近い書類に仕上げる為にも、客観性の中に、あなたの仕事への姿勢が垣間見える主観的な内容も盛り込んでいってください。
3:程よくスペースをあけ、程よく埋める
何度も言いますが、程よくスペースを空け、程よく埋めてください。短すぎてもいけませんし、だらだらと長過ぎても印象が悪くなってしまいます。
また、職務経歴書の具体的な書き方と、各項目について「書類選考を突破する為の職務経歴書の書き方8つのポイント」を読んで頂くと理解が深まりますので、一読されることをお勧め致します。
職務経歴書を書くにあたっての最低限のルール
ここからは職務経歴書の中身ではなく、内容以前にクリアする為の職務経歴書を書くにあたっての最低限のマナーを書き記していきます。大きなポイントとしては下記の6つです。
1:見出しをつけ見やすいレイアウトにする
2:簡潔に表現する
3:欲しいキーワードを盛り込む
4:体裁に気を使う
5:モレとミスがない
6:基本的なルールを守る
以上の6つです。それではひとつひとつ丁寧に解説していきます。
1:見出しをつけ見やすいレイアウトにする
職務経歴書を書くにあたって必ず見出しを付けてください。見出しを付けるだけで、読みやすくなりますし、採用担当者に短時間で伝えたいことが伝わる文書になります。
また行の頭もそろえてください。パッと見てごちゃごちゃとした職務経歴書も採用担当者にとってはマイナスのイメージを持ちます。
最後に文字の大きさも統一してください。文字が大きくなったり、小さくなったりすると非常に読みにくい文書になります。
2:簡潔に表現する
職務経歴書は基本的に箇条書きにしてください。またセンテンスも短くし、一読しただけでわかる文にしてください。ワンセンテンスが、長くても2行でまとめてください。
また誇大表現も避けてください。
採用担当者が応募書類に目を通す時間は1〜2分程度です。その時間内で伝えたいことがしっかりと伝わる文書にしてください。
3:欲しいキーワードを盛り込む
採用担当者が欲しいキーワードを職務経歴書の随所に散りばめてください。自分の伝えたいことと、相手が知りたい情報を、適切な言葉で表現し、相手に伝わる文章になっているか再度確認してください。
長い文章になってしまった場合、もっと短く簡潔に表現できないか再考してください。またネットなどで他の人が書いた職務経歴書をみて、自分の伝えたい言葉を簡潔に表現できる方法を探してみてください。
4:体裁に気を使う
長くてもA4サイズで2枚ほどにまとめてください。
文書は長過ぎず短すぎず、ごちゃごちゃしすぎていないか再度確認してください。
スペースは適切な位置に設けられているかも合わせて確認してください。
5:モレとミスがない
年号の間違いや、誤字、脱字、名称の違いなどには気をつけて下さい。
合わせて表記の不統一がないかにも気を配ってください。内容に漏れがないかも再度確認してください。
6:基本的なルールを守る
職務経歴書を書くにあたっての基本的なルールに則っているか気をつけて下さい。具体的には日付や氏名、見出しが適切な位置にきちんと書かれているかを確認してください。
文書の最後には「以上」と書かれているかも確認してください。
ビジネス文書として適切かどうかに気を配ってください。
最後に日付は提出する日付になっているかも確認してください。
まとめ:採用される職務経歴書を書く上での11の注意点と6つのルール
今回お話した職務経歴書を書く上での注意点とルールはビジネス文書として基本的な内容のものばかりです。
しかし基本的な内容だからこそ、抜けやモレがありがちなものです。
今回お話した職務経歴書の基本をしっかりと抑え、あなたオリジナルの職務経歴書をつくって、採用担当者にしっかりとアピールしていってください。
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