藤田です。
職務経歴書は単なる応募手続きに必要な書類ではありません。ましてや、書類選考のための書類でもありません。
職務経歴書は、書類選考の次の段階の面接でも使われます。
書類選考後の面接では、履歴書よりも職務経歴書をもとに質問が繰り返され、事実確認と、スキルや能力をしっかりとみられます。
職務経歴書と面接・・・具体的には、どのような点が職務経歴書と密接に関係しているのか。今回は職務経歴書と面接の具体的な共通点について触れていきます。
面接は職務経歴書をベースに進行する
面接は履歴書よりも職務経歴書の内容にのっとって進行します。つまり面接でも職務経歴書に書かれている内容について質問されます。
中途採用の面接では、職務経歴書に書かれている内容について、より、具体的な業務内容、つまり深い部分に突っ込んで進行されます。
ですので職務経歴書をつくる時は常に、面接で質問される内容を想定して作成しましょう。その多くの内容は、あなたの役割、業務内容、成果、それに対しての工夫といったオーソドックスな内容が多いです。
それらが企業が求めているものと一致しているのならクリア、しかし、それにそぐわない内容を答えてしまうと見送りになる可能性が高まります。
それでは面接はどのように進むのでしょうか。
ここでは中途採用面接で一般的な面接の進み方と、職務経歴書の共通点について触れていきます。
中途採用の面接の大まかな流れ
下記に中途採用面接における大まかな流れを記していきます。
1:自己紹介と簡単な経歴
2:具体的な職務内容の確認
3:志望先企業に求めること。
4:自己アピールと質問
一般的には、以上の流れで中途採用の面接は進んでいきます。ほとんどの場合、質問内容もスタンダードなものです。しかし、面接通過率だけをみてみると、一次面接でかなり絞られることになります。
では中途採用の面接と、職務経歴書の内容をリンクさせてみましょう。具体的にどのような箇所が職務経歴書の内容と合致しているのかを下記に記していきます。
1:自己紹介と簡単な経歴 = 職務要約
「まずはじめに、自己紹介とあなたの簡単な経歴をお願いします」
自己紹介と簡単な経歴はほとんどの場合、一次面接のときはマストで訊かれます。二次面接以降になると訊かれない場合もありますが、一次面接の場合はほぼ100%の確立で訊かれることになるでしょう。
あなたがこれまで、やってきたことを簡潔に相手のキャッチしやすいキーワードをとらえながら自己紹介をしていく必要があります。
つまり、職務経歴書の中の職務要約にフィットします。
採用担当者はこの段階でコミュニケーション能力をしっかりとみています。簡潔にわかりやすく話すことが出来るかという部分です。
2:具体的な職務内容の確認 = 職務経歴
「具体的な職務内容について確認させて頂きます」
普段あなたが、どのようなことを考え、どのような過程で、どのような成果を会社の中で出すことが出来たのかを確認する部分です。
つまりこの部分は職務経歴書で言う職務経歴の欄にフィットします。
面接で最も長い時間がかけられ、なおかつ、一番重要なポイントと言って差し支えないでしょう。主観的な成果よりも、客観的な成果を述べてください。
数字を入れるとより具体的になり説得力が増します。
3:志望先企業に求めること = 活かせる経験、知識、スキル
「弊社に入社した場合、どのような部分で経験を活かすことができますか」
客観的事実から、あなたがどのように志望先企業で役立てるのかをあなたに問う質問です。採用担当者が志望者に対して、ひとりの社会人として客観的にみて、どのような成果を出せると思われるのかを確認しています。
つまりここでは、職務経歴書の中の活かせる知識、経験、スキルを確認しています。
4:自己アピールと質問 = 自己PRと質問
「あなたのお強みはなんでしょうか?」
「何かご質問はありますか?」
最後に採用担当者にあなたの思いを伝える場所です。伝えられなかったことなど、積極的にあなたの思いを採用担当者にアピールする部分です。
ここでは、職務経歴書の中の自己PRを確認しています。またそれに合わせて質問により仕事への意欲などの細かい部分を確認しています。
また質問は転職面接の一部だということを忘れないようにしてください。採用担当者からの質問が終わったからと、それで面接が終わった気になるのは間違いです。
質問も面接の一貫だということを強く意識してください。
職務経歴書と面接は密接にリンクしている
以上にみられるように、職務経歴書に書いてある内容はそのまま面接でもきかれます。
あなたが面接官だったら、募集要項と照らし合わし、あなたの職務経歴書を見てどのような質問をするのだろうかと考えてみてください。
職務経歴書は面接に進む為の単なる手続き書類ではありません。面接官の質問に答えることで、書類の内容をひとつひとつ、つぶさに確認し、さらに企業カルチャーとあなたとの相性を面接官はみています。
職務経歴書は、面接に進む為の最低限必要な情報で、さらに細かく具体的に答え、あなたの能力をアピールするのが面接の場です。
中途採用の面接でみられるのはキャリア
新卒採用の面接と違い、中途採用の面接では、わりとオーソドックスな質問が多いのでわかりやすいですが、新卒面接と違い、高度な回答を要求されます。
新卒面接ではポテンシャルを重視して採用に至ることがほとんどですが、中途採用の面接ではポテンシャルももられますが、それよりもキャリアをみられます。
過去、どのような経験をし、どのような能力や知識をみにつけ、応募先企業でどのように役に立つことが出来るのか・・・さらにそこから一歩進んで、企業のカルチャーと合うか、辞めなさそうか、あらゆる視点であなたを評価されます。
曖昧な回答でしたり、漠然と何かひっかかると思われた場合は採用に至らない場合が多いです。なのでしっかりと、担当者をみて、どんな言葉が欲しいのかを観察しながら回答していくしかありません。