藤田です。
前回の履歴書に続き、今回は職務経歴書の書き方について触れていきます。
職務経歴書は2つの応募書類のなかで採用担当者に最も重視される書類であり、採用を左右する重要な書類です。
中途採用では、もちろん即戦力での採用になりますが、即戦力と言っても企業によってその定義は様々で、一概に採用後すぐに成果を残すことが出来る人材を求めているわけではありません。
それよりも、この変化の時代において、柔軟に対応できる人材を求めていることが多いです。そもそも即戦力採用と言っても、すぐに力や能力を発揮できるとは採用担当者側も知っており、期待はしていますが、必ずしもそこまで求めていません。
その辺りは「中途採用者を募集する企業が重視する本当の意味での即戦力とは」をご覧頂ければ分かるかと思います。
それに、私の個人的な意見からすると採用後すぐに使える即戦力となる人材なんてほとんどいません。
今回は採用担当者の目に留まる職務経歴書を作成する上でのポイントを書き記していきます。
採用担当者は職務経歴書のどこをみているのか
職務経歴書を作成する上で最も大事な視点は、採用担当者は、職務経歴書のどこの部分をみているのかということです。
語弊を恐れずに言えば、採用担当者が欲しい情報が明確に書かれている職務経歴書を提出すれば書類選考は通ります。
履歴書の書き方のページでも、すでにお伝えした通り、採用担当者は忙しい日々の業務の合間に時間を取って応募書類を見ており、その時間は1分から2分ほどだと言われています。
ですから1分から2分間ざっと目を通しただけで、採用担当者に「あってみたい」と思ってもらえるような職務経歴書をつくる必要があります。
ポイントとしては一目でパッと目に飛び込んでくるような、採用担当者が欲しいキーワードが散りばめられている必要があります。
ではどんな職務経歴書をつくる必要があるのでしょうか。
職務経歴書を作成する上での4つのポイント
採用担当者の目に留まる職務経歴書を書く上でのポイントは4つです。
1:採用する上で大事にしているキーワードがある
2:文章が簡潔に読みやすくまとめられている
3:配置など読みやすいレイアウトになっている
4:行動がイメージできる職務経歴書になっている
以上の4つです。下記から詳しく解説していきます。
1:採用する上で大事にしているキーワードがある
選考で通る職務経歴書を書くには、必ず採用担当者が求めている言葉を意識してください。
中途採用における採用担当者はあなたに具体的なイメージを持って採用活動にのぞんでいます。具体的にどのような仕事ができるのかを職務経歴書で確認し、一定の基準に満たしていると思われている志望者については次の選考段階である面接に進ませます。
ですから書類選考が通らず不採用(お見送り)になる理由は、書類の段階で採用担当者の大事にしているキーワードがないか、または例えば転職回数が多いなど、採用する上で内規である一定基準から外れているかのいずれかです。
表に出ていない採用基準から外れた場合は仕方のないことですが、経験やスキルがあるにも関わらず、書類選考で落とされてしまうのは非常にもったいないことです。
2:文章が簡潔に読みやすくまとめられている
必要以上に文章が長くなっていないか、抽象的な言葉で分かりにくい文章になっていないか気をつけて下さい。
読みやすい職務経歴書をつくる上でのポイントは箇条書きにすることです。箇条書きにすることで要点をしぼりつたえることが出来ますし、何よりも簡潔で分かりやすい文章になります。
思いを伝えたいがために文章が長くなってしまいがちですが、不用な部分は削ぎ落とし、コンパクトにまとめましょう。
3:配置など読みやすいレイアウトになっている
必ず各項目のはじめに見出しを付けてください。
詳細については後で述べますが、職務経歴書は4つの要素で構成されています。それは「職務要約」「職務経歴」「活かせる能力・経験・知識」「自己PR」です。
必ず各項目のはじめには行をかえたうえで、次に述べる文章の見出しを付けるように心掛けてください。また適度なスペースも必ずつくってください。
びっしりと文字だけで構成されている職務経歴書は時間のない採用担当者にはかえってマイナスイメージを与える恐れがあります。
4:行動がイメージできる職務経歴書になっている
イメージできる職務経歴書をつくるには、客観的に証明できる数字を示してください。事実と数字を組み合わせると、どのような規模の仕事を、どのように行なってきたのかを具体的にイメージできるようになります。
最大のポイントは採用担当者がのぞんでいる知識や経験をもっているかどうか
職務経歴書を作成する上での最大のポイントは採用担当者がのぞんでいる知識や経験がわかりやすく職務経歴書上で表現されているかどうかです。
つまり採用担当者は「やってほしい仕事ができる経験やスキルがあるか」を厳しくチェックしています。あくまで書類上でそれを見たいしていると思われる人材は次の選考に進み、それを満たしていない人材については見送ります。
また、採用担当者とは、人事だけではありません。現場の担当者、つまりあなたの直属の上司となる人物や、役員なども含みます。
募集要項を読み解き、採用担当者に刺さる職務経歴書をつくらなければ次の選考に進むことは出来ません。職務経歴書は履歴書では推し量るのことの出来ない具体的な経験、知識、スキルを確認する書類です。
電化製品で言うなら、スペックが簡潔にまとめられた概要は履歴書、各製品の詳細について解説する部分が職務経歴書です。
職務経歴書では、相手が解決したい問題を解決することができるのかに焦点が当てられます。
職務経歴書では仕事の接点を書く
採用担当者にとってわかりやすく、目に留まる書類にするには、短時間で採用担当者が欲しい情報、つまりキーワードが散りばめられている職務経歴書にすることです。
あなたとの接点を発掘し、どのスキルがどのように役立てることが出来るのかを具体的にイメージしてもらえるような職務経歴書を作成してください。
つまり今までのあなたの具体的な経験やスキルが採用担当者に見えるようになっているかがひとつのポイントとなります。
例えば営業職であるのならば、どのような製品を、どのような相手に、どのような方法で、どれくらいの期間で、どれくらい売ってきたのかが職務経歴書でイメージしてもらえるような書類にすることです。そしてその経験が応募先企業でどのように活かせるのかがわかる職務経歴書にすることです。
もちろんひとつひとつの文章は簡潔にしなくては行けませんから、だらだらと長く文章を書いてはいけません。あくまで書類上で採用担当者にイメージしてもらえるような書類にすることです。
そのためには職務経歴書の構成が大事になります。採用担当者にイメージしてもらいやすい職務経歴書の構成の方法については後の記事で触れますので参考にしてください。
職務経歴書は4つの要素に分けられる
職務経歴書は4つの要素に分類することが出来ます。職務経歴書上の4つの要素とは以下の通りです。
1:職務要約
2:職務経歴
3:活かせる経験・知識、スキル
4:自己PR
以上の4つが職務経歴書に書く内容です。下記で各要素について詳しく解説していきます。
1:職務要約
あなたの職歴を分かりやすくつたえる「あらすじ」のようなものです。あなたのキャリアの概要を簡潔にまとめる項目となり、一般的には職務経歴書の一番はじめに書き記します。
採用担当者があなたの職務経歴書を手に取った時、一番に目にする場所ですから、ここは細心の注意を持って記入しなくてはなりません。また、この部分であなたの仕事が採用担当者に簡潔に伝わるような表現を的確に書き示さなくてはなりません。
職務要約は、採用担当者がこれから読む職務経歴書にはどのようなことが書かれているのかを、興味をそそる部分です。
職務要約が弱いと採用担当者は次の職務経歴にうつることなく読むのをやめてしまうかも知れないという、強い意識を持って、よく考え、採用担当者に刺さるキーワードを散りばめて書いてください。
しかしながら要約ですから、文章が長過ぎても行けません。2〜3行程度でまとめることをお勧めします。
2:職務経歴
職務経歴書で一番重視されるポイントです。
「在職期間」「会社名」「会社の規模(資本金・従業員数など)」「事業内容」「あなたが経験した業務内容」「実績」などを具体的に書き記すことで接点をアピールし、想像を膨らませてもらう部分です。
つまりあなたが、いつから、いつまで、どのような会社に所属し、どのような職業につき、どのような部署で、どんな経験を積み、具体的にどのような顧客を相手に、どのような成果を残してきたのかを簡潔にまとめる部分です。
今まで行なってきたあなたの経験の中から、応募企業との接点を意識して取捨選択し書くようにしてください。
3:活かせる経験、知識、スキル
ここは具体的に応募先企業であなたの経験が、どのようなに役立てることが出来るのかをアピールする項目です。つまりあなたの経験から選りすぐった、応募先企業との具体的な接点をアピールする項目です。
応募先企業で、どのような経験を、どのように役立てることが出来るのか、またどのくらいの知識やスキルがあり、それを役立てることが出来るのかを具体的に箇条書きでアピールします。
職務経歴上の、より刺さる部分を具体的に箇条書きにして積極的に接点をアピールする場所です。ただ単に、「パソコンのスキル」という抽象的な表現ではなく、具体的なスキル・・・例えば「Excel VLOOKUP」などの具体的な表現にしてください。
4:自己PR
職務経歴書のまとめの部分になります。
以上の経験を有しているので、あなたの会社の仕事に役立てることが出来ますということを、再度アピールする部分です。
ここに、志望動機や、意欲を盛り込むことで採用担当者に訴えることも効果的です。また経歴のブランクや採用担当者が危惧する部分をフォローするようにしてください。
職務経歴書では4つの要素を流れるように書く
「職務要約」「職務経歴」「活かせる経験、知識、スキル」「自己PR」・・・以上の4つの要素を職務経歴書ではストーリー仕立てに流れるように書いてください。
つまり「1:職務要約」では、私は過去このような仕事をしてきましたと、あらすじを語り、「2:職務経歴」で具体的な経験などを記すことでとその本質に迫り、「3:活かせる経験、知識、スキル」で応募先企業との具体的な接点を示し、「4:自己PR」であなたの意欲と補足内容、だめ押しをすることで取りまとめます。
各項目は別々のことを書いているかのように見えますが、ゆるやかに繋がりがあります。それぞれを単独で書くのではなく、流れを理解して各項目ではどのようなことを書く必要があるのかを強く意識して、書き記すようにしてください。
書類選考を突破する為の職務経歴書の書き方と8つのポイントのまとめ
職務経歴書を作成する上でのでポイントはそ4つです。
まず大前提とて「1:採用する上で大事にしているキーワードがある」履歴書を意識してください。そのうえで「2:文章が簡潔に読みやすくまとめられている」必要があります。そのためには「3:配置など読みやすいレイアウトになっている」ことも必要になります。さらに全体として「4:行動がイメージできる職務経歴書になっている」構成を心掛けてください。
さらに職務経歴書の中身は4つの要素に分けることが出来ます。
職務経歴書状での4つの要素とは「1:職務要約」「2:職務経歴」「3:活かせる経験、知識、スキル」「4:自己PR」です。
それぞれの要素を流れるように組み合わせ、採用担当者との接点を意識しながら中身をつくり上げていきます。
以上が、採用担当者の目に留まる職務経歴書を書く上でのポイントとなります。
コメント