転職する際に避けては通れない関門のひとつが書類選考後の面接だ。
どれだけ書類審査を通過しようと転職の面接で不採用の判断を下さればそこまで。あなたがどんなに転職先としてその会社を希望していようが入社する事はできなくなる。しかし、不採用の理由を知っていれば予め対策が立てられるわけだから、転職の面接で不採用になる確立は大幅に下がる。だからこそ予め企業が不採用にする理由を知っておく事は大事だ。
しかし不採用の理由は企業は話したがらない。何かと言えば「キャリア不足のため」で話をまとめてしまう。しかし私が転職エージェントにきいた話しによると実際は「キャリア不足」でないのに具体的な理由を述べるのを避け、面接時の不採用理由として「キャリア不足のため」にしてしまうことが多いという。
今回は転職エージェントだけが知っている企業の本音の部分での不採用理由を厳選して57個お伝えしていく。なるほどと手をうち、納得できる、よくある不採用理由から、あまり表に出ない転職エージェントだけが知っている中途採用の面接の不採用理由、さらに、そんな理由で・・・という驚くべき不採用理由に至るまで余すところなくお話させて頂こうと思う。
不採用理由を知る事で、あなたの転職面接の時に気をつけるポイントとしてメモして頂き、是非、役立てていってほしいと思う。
1.公にならない転職の不採用の理由
まずはじめに中途採用の転職面接でよくみられる不採用の理由についてお話させて頂く。転職の面接を受けた人なら誰もが心当たりのあるものから、これも不採用の理由になりうるんだ・・・というものまで幅広く掲載させて頂く。
ただし、もちろんここに掲載するのは、転職面接時におけるあくまで一般論としての不採用理由であるのでそれぞれの企業によって、求めているものや見るべきものが違うと思うことをひとつ注意点としてあげさせて頂く。
2.転職面接でよくある不採用の理由
不採用の理由1:主体性がなく受け身の姿勢だ。
主体性とは「何をやるか決まっていないなかで自分で考えて判断し行動する事」だ。つまり主体性を持って行動するとは、状況を的確に判断して、自らの責任で最も効果的な行動をとるということだ。
今企業が求めているのは、言われた事をただ単に実行する人材ではなく、その都度考え効果的な行動をとることが出来るひとだ。
不採用の理由2:コミュニケーション能力に問題を感じる。
きちんと相手の言う事を理解してそれに答える。ここではあくまでビジネス上のコミュニケーション能力のことを指す。面接の場で言うコミュニケーション能力とは、単なる普段の会話にみられるおしゃべりではない。
不採用の理由3:攻撃的で批判が目立つ
多くの日本の企業が求めているのは、あくまで「協調性」。攻撃的で批判ばかりしているひとは嫌われる傾向がある。あなたの考えをしっかりと述べあなたがユニークであることを話すのは時には大事だが、書類選考通過後の面接の場で求められるのは、企業にマッチするかだ。
単純にあなたの考えを述べる場ではない。
不採用の理由4:自信過剰で協調性に疑問を感じる
面接官はあなたをいろんな視点で観察している。面接はあくまでビジネスであり「応募先と自分との接点を発掘し、未来との接点をイメージさせる」場としてとらえなければならない。
自信を見せる事はいいことだが、面接官に転職先の組織の一員として協調性をもち、仲間としてやっていけるというイメージを抱いてもらわなければならない。
不採用の理由5:過去の自慢話ばかりで、未来について語れない
面接はあなたの得意話や自慢話をする場ではない。あなたの過去と照らし合わすことで企業との接点を発掘し、それを如何に有効的に転職先の企業で役立てる事が出来るのかを伝え、確認する場だ。
面接の場で、あなたの過去の成功体験を話す事は大事だが、転職の面接でそれよりも最も大事なのは、転職先企業との接点を伝えることで面接官にあなたを欲しいと思ってもらうことだ。
不採用の理由6:虚勢を張っていて自己認知が甘い
あなたが如何に虚勢を張っていようと面接官はすぐに見抜く。何度も言うが転職の場で最も大事なのは、過去の経験から転職先企業の仕事との接点を見つけ出し、いかに転職先企業で活躍できるのかを面接官にイメージしてもらうことだ。
不採用の理由7:完成しているタイプで伸びそうにない
これはあまり公にならない意外な不採用理由なのではないだろうか。実は転職の面接では完成しているタイプよりも、まだまだ伸びしろがあるひとを好む。
あなたがもし、面接官だったとして、出来上がっている30代と、進化を常に求めている成長意欲の高い40代だとしたらどちらの応募者を採用するだろうか。もちろん、企業の求めている人材像にもよるが、多くの場合は後者の転職希望者を採用するのではないだろうか。
不採用の理由8:会社依存型で、何がやりたいのかいまいちわからない
とりあえず会社で働きたいというようなふわふわとした曖昧な志望動機では絶対に通らない。それよりもその会社でどんな事をしたいのか、どんな仕事が出来るのかを具体的に細かくアピールする必要がある。
不採用の理由9:話が抽象的で、具体性に乏しい
抽象的な話は面接官に嫌われる。例えば営業で「○○%の売上アップに貢献した」というよりも、「具体的に(誰に対し)○○をした結果、(どのように)個人の売上が○○%アップし、またチームの達成率を○○%まで引き上げる事」をしてきたと、具体性のある話をした方が面接官はあなたに対しいい印象を抱く。
不採用の理由10:情熱が感じられない
面接の場でどんなにあなたが出来る人間だとアピールしようが、面接官に転職先企業で働きたいという情熱を伝えなければ採用される事はない。
情熱とは、熱意を伝える事だが、「入りたい!」とただアピールするのではなく、きちんとその具体的な理由を伝え、転職先企業の情報を調べ、どのように働いていくのかを面接官に伝え、アピールしていく事だ。
不採用の理由11:ホームページも見てないなど企業研究不足
ホームページをみるのは今の時代、最低限の常識となっている。ホームページには取引先企業の事や様々な関連会社のことが記されている。わからなければひとつずつつぶさに検索をかけるなどして、下調べしておく必要がある。
不採用の理由12:志望理由が曖昧
志望理由で大事なのはなぜ転職先企業なのかという理由づけが必要だ。そしてその考えに至るまでの一貫性のあるストーリーだ。大事なのはあなたは転職先企業で何を叶えたいと思っているのか、または叶えられるのか。それを企業の求めている人物とマッチさせ志望理由を伝えることだ。
不採用の理由13:論理性に欠ける
ひとは論理で言葉を理解する。だからこそ筋の通った話の組み立て方で相手に伝えなければ面接官にあなたの思いを伝える事は出来ない。
不採用の理由14:頭は良さそうだが実行力に疑問
面接官にどんなに賢そうだと思われても、それを実行する能力があると思われなければそれは不採用理由に繋がる。抽象的ではなく、より具体的に話す事でそれは回避できる。
不採用の理由15:話が消極的で弱気
求人の内容にもよるが、一般的に言って、転職の面接時に消極的な姿勢は好まれない傾向がある。
不採用の理由16:話が長く、何が言いたいのか分からない
転職の面接では特に、結論から話し、そのあとにその理由を話すといった流れで話をすすめていこう。そうすることで面接官に何が言いたいのかが圧倒的に伝わりやすくなる。
如何だっただろうか。ここまでの不採用理由は何となくだが、良くきく話だし理解できるものばかりなのではないだろうか。しかし、これらの不採用理由は表に出てくる部分のほんの一部に過ぎない。
つまり採用を見送る企業の本音はこれとは違ったところにある事が多い。転職エージェントにきいた、あまり表に出てこない不採用の理由を下記に記していく。
3.転職面接であまり表に出ない不採用の理由
不採用の理由17:漂うように生きてきたって感じがする
一貫性がなく、その場限りで生きてきたような印象を持たれるとそれは不採用理由に繋がる。大事なのはその場限りで生きてきたのではなく、きちんと軸をもった一貫性のある転職だということを面接官に納得してもらう事だ。
不採用の理由18:エッジが利いていない
面接官に対して何か仕事上の個性が光る存在だと思われなければ、それでも不採用理由に繋がる。
不採用の理由19:とんがりすぎ
一見すると先ほどあげたエッジが利いていないという不採用理由と対照的な理由だ。矛盾しているかも知れないが面接官はとんがりすぎたひとも嫌う傾向がある。
不採用の理由20:中身の薄い自信家、演説家
転職の面接は演説をする場所ではない。応募先企業との接点を発掘しそれをイメージしてもらう場だということを常に意識して面接にのぞまなければならない。
不採用の理由21:光るものがなにもない
光るものがないということは、面接官の目に特段印象に残らなかった事を意味する。面接はビジネスの場であるということを意識しなければならない。ビジネスの場であるということは相手に何かしらのバリューを提供しなければならない。
不採用の理由22:少し掘り下げると底が浅く自分がない
面接の現場では常に「なぜ、なぜ」というように深堀をされる。想定質問のような形で覚えたままを返すようにしているとこれにこたえることができなくなる。大事なのは一貫性をもったストーリーだ。
不採用の理由23:自分の世界に浸っている
「自分はこう思う」ということを伝える事は必要だが、見方によっては自分の世界に浸っているだけという印象を与えかねない。
不採用の理由24:言われないとやらなそう
主体性が求められる。ただ言われた事をやっているだけではあなたを正社員として雇う理由がない。企業が正社員であなたを雇う理由はあなたに何かしらの期待をしているからに他ならない。
不採用の理由25:現場の泥臭い仕事ができなさそう
どんな仕事でも現場では泥臭く地味な作業が求められる。
不採用の理由26:こだわりが強すぎて気に入らなければすぐ辞めそう
こだわりがあることは悪い事ではないが、多くの企業が求めているのはあくまで組織の一員としての協調性だ。転職者に期待をしている事は確かだが、それはあくまで転職先の会社の仕事を理解した上での期待だ。
不採用の理由27:顎があがっていて偉そうに見えた
にわかには信じられない話だが、顎が少しあがっていただけで不採用理由に繋がる。
不採用の理由28:ふとした時に見せる「歪んだ表情」が気になった
ちょっとした気のゆるみかも知れないが、表情の歪みだけでも不採用理由に繋がる。
不採用の理由29:注意力散漫
面接はビジネスの現場だと意識する事で集中力は維持できるはずだ。
不採用の理由30:うさんくさい
何かが引っかかり、うさんくさいひとだと思われただけでも不採用理由に繋がる。
不採用の理由31:嘘くさい
たとえあなたの言っていることが本当の事だとしても、嘘くさいという面接官の主観で不採用になる事がある。
以上、転職エージェントだけが知る、あまり表に出ない不採用理由だ。きちんとした仕事上のスキルなどの理由ではなく、面接官の主観が多く含まれている事に驚いた方もいるのではないだろうか。
しかし、これは事実だ。面接官はあなたが思っているほどプロの目として客観的に判断していない。ある程度仮説を立てた上でそれを検証し、採用、不採用を決めている。
極めて主観的な理由からその判断を下す事もあるし、
続いて、驚くべき些細な理由でも面接官はあなたを不採用にするという驚くべき不採用理由を話すとする。何度も言うが、これらは面接はあくまでビジネスの現場であるということを強く意識すれば回避できるものばかりだ。
3.転職面接時の意外と些細な驚くべき不採用理由
不採用の理由32:コートを着たまま受け付けにきた
取引先の企業を訪問する時は、会社に入る前にコートを脱ぐことは常識中の常識だ。
不採用の理由33:3分遅刻してきたのに、最後まで詫びなかった
相手も仕事をしているということを考えなくてはならない。わざわざ仕事の合間を縫って、面接の時間を取って頂いているという感謝の気持ちを持たなければならない。
不採用の理由34:携帯電話を首からぶら下げて面接を受けた
あなたが勤めている会社の中では、携帯電話を首からぶら下げるのはいいかもしれないが、面接時にはしっかりと電源を切りカバンの中にしまうなどしよう。
不採用の理由35:部屋に案内される前に、勝手に入ってきた
常識的な事だが、部屋に呼ばれるまでは入室しては行けない。
不採用の理由36:座ったまま挨拶をした
あなたが先に部屋で待っている時、面接官が入室したら必ず立って挨拶をし、座っていいと促されたら再び座るようにしよう。
不採用の理由37:受付での態度が偉そうに見えた
面接はビジネスの場だ。相手が不快だと感じる態度は避けるべきだ。
不採用の理由38:面接後の挨拶ができない
面接の最初は「貴重な時間を割いて頂き有り難うございます」と挨拶をし、面接の最後にも感謝の気持ちを述べよう。何度も言うが面接官は専業で面接をしているのではなく、抱えている仕事を中断して面接の時間をつくっているということを意識しよう。
不採用の理由39:名刺を手でもてあそばれた
名刺はひとのように扱う。これは常識だ。きちんと名刺入れの上に置くか、名刺入れがない場合は机の上に丁寧に置いておこう。
不採用の理由40:ペンを回された
ペンを回すのはビジネスの現場では許されない。緊張感を持って面接にのぞもう。
不採用の理由41:ひじをつきながら話された
ひじをついて話してはならないことはビジネスの場での常識だ。
不採用の理由42:汚れた靴
面接官は意外と些細なところも見ている。靴は綺麗に磨いておこう。
不採用の理由43:汗臭くてたまらない
特に夏場に多い理由だが、きちんと制汗スプレーなどを身体にかけるなどし相手に不快に思われないようにしよう。
不採用の理由44:スーツがよれよれ
信じられない理由かも知れないが、スーツがよれよれでも不採用理由に繋がる。
不採用の理由45:シャツの襟袖がすり切れていた
ビジネスの現場では常に相手への印象を気にしていなければならない。
不採用の理由46:スーツで白い靴下
一般的に白い靴下スポーツ用の靴下とみられている。ビジネスの現場では白い靴下はNGだ。
不採用の理由47:相づちを打つ時に「ウン」と言った
面接官は友達ではないということを強く意識しよう。
不採用の理由48:貧乏揺すりした
貧乏揺すりも無意識にする人が居るので気をつけよう。
不採用の理由49:「っていうのかなー」と言った
些細な言葉づかいが命取りとなる事もある。
不採用の理由50:「まあ、ご存知ではないと思いますが」と言った
言葉遣いを意識する事で避ける事は出来る。面接の場では相手を不快にさせるような言葉は絶対に使ってはいけない。
不採用の理由51:転職面接なのに「○○社の・・・」と名乗った
あなたは面接に来ているということを意識しよう。
不採用の理由52:「ほ〜」と感心された
「ほ〜」という言葉は相手を不快にさせる言葉だと意識しよう。
不採用の理由53:舌打ちされた
無意識にしたうちをするひとがいるので注意しよう。
不採用の理由54:ジェスチャーが大げさすぎる
ジェスチャーはほどほどがいい。
不採用の理由55:「とりあえず第一志望です」の「とりあえず」が許せない
面接官には入社したいというあなたの情熱を伝えるべきだ。
不採用の理由56:「はいはいはい」という返事が軽すぎる
軽い返事はビジネスの場では御法度だ。
以上。どうだろうか。あなたも無意識にしてしまっている些細な事が含まれているのではないだろうか。何度も言うが面接はあなたを売り込むビジネスの場であり、その目的は内定を勝ち取る事にある。
あなたと言う商品をプレゼンテーションし、企業の求めている人材と一致さえ、活躍しているイメージを応募先の企業の面接官に抱いてもらい欲しくさせることが主目的だ。
PowerPointなどを使ったプレゼンテーションでない以上、あなたの言葉であなたの魅力を伝えなければならない。面接の場に呼ばれているということは書類審査は通ったということだ。
書類審査を通ったということはそれだけでも可能性があるということを意味する。せっかくのチャンスの場だ。ここにあげたような些細な問題で不採用にされてはたまらない。
最後に不採用理由の一位をあげようと思う。それは
不採用の理由57:やる気が感じられなかった
信じられないかも知れないが、これが真実だ。ちなみに面接時で言う「やる気」とは指示された通りの事をひたすら頑張る「指示待ち型」ではなく、自分で主体的に考えて働きかけるひとの事をさす。
ようするに転職の面接の際の「やる気」とは「主体性」のことだ。抽象的なことではなく具体的な言葉で話す事で、面接時における「やる気」を伝える事は出来る。
4.まとめ:
面接はあくまでビジネスだ。中途採用の面接はピント外れの経験のひとは決して通らない。中途採用時の書類審査が通るということは転職先企業にとってあなたの最低限のキャリアは評価されているということを意味する。
面接には人事、現場、役員の3名によるそして面接官も普段は他の仕事をしている
転職の面接では、面接官に謙虚さを兼ね備えながらも、まだまだ変わっていきたいという成長意欲を見せる事が大事だ。
転職の面接では、面接官に謙虚さを兼ね備えながらも、まだまだ変わっていきたいという成長意欲を見せる事が大事だ。
ひと言で言ってしまえば会社から見た面接とは「応募者の過去を検証し未来との接点をイメージする場」である。
そして面接の目的はいつもひとつ「内定を獲得するため」だ。
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